※この記事はチケットの個人的な売買や転売、譲渡を推奨するものではありません
許せん。実に許せん。
2019/11/02に行った神戸でのライブをきっかけに、ゴールデンボンバーにハマりまくっています。
ゴールデンボンバーが好きすぎて、情報収集や他のファンの方との交流のためにTwitterアカウントを作って気付いたのですが、悪質な転売ヤーがいたり、中には「チケットをお譲りします」と投稿して購入者を募っておいて、入金後に音信不通になったり・・・そういう輩が多くて驚きました。
僕は実は昔からコブクロが大好きで過去何度かライブには行っていたのですが、コブクロは”EMTG”というチケット購入などができるプラットフォームを使って販売しています。
EMTGでは会員同士そこでしかチケットのトレードができず、騙されるようなことはなかったので、こういうのを目の当たりにしたことがなかったんですよね。
だからゴールデンボンバーのチケット事情を知って、そのやり口のえげつなさにびっくりしてます。カルチャーショック的なものでしょうか。なんか違うか。
※ちなみにゴールデンボンバーもEMTGを介した電子チケットを扱い始めています。が、ファンの間では紙のチケットでのエントリーが圧倒的に多いようです。
金爆ギャ各位
来年のツアーチケット、紙チケットか電子チケット、どちらでエントリーしますか?
— こうた@金爆 (@K0ta_GB) November 22, 2019
当選したチケットの高額での転売はさておき(これも違法です)、チケット転売詐欺だけは本当に許せませんね。
今回はそいつらの手口や被害にあったときの対処法や、知らない人からチケットを買うときの注意点について考えていきましょう!
※ちなみに、チケットの高額転売は法律により禁止されています。有罪判決を受けると1年以下の懲役または100万円以下の罰金になりますのでご注意を
2020/1/5追記:チケット規約はよく確認しよう
記事公開当初、コメント欄にてsさん・フワさんお二人から、ゴールデンボンバーのチケットの転売に関して「転売、売買、譲渡、またはそれを試みる行為」が明確に禁じられている、とご指摘いただいていました。
確認すべくそれについて明記された記事やウェブページを探していたところ、Twitterのフォロワー様から2015年に公開されたページのリンクを教えていただけました。感謝です!(マルキンなどファンクラブサイトにはそのような記載が見当たらないため、念のためマルキンへ問合せ中です)
チケットの転売に関して | ゴールデンボンバー Official WebSite
規約を守って正しいルートでチケットを入手しましょう。
この記事を非公開にするか迷いましたが、他のアーティストのチケットに関して、定価での取引が容認されているケースもあるかと思います。そのようなアーティストのライブチケットを取引される際の注意喚起として、残したいと思います。
チケット転売詐欺って?
「チケット転売詐欺」というのは僕がただそう呼んでいるだけで正式な名称が何かはわかりませんが、冒頭で書いたとおり「チケットお譲りしますよ〜」と希望者を募っておきながら、実際に入金した後に連絡が取れなくなったりしてチケットが手に入らない、というものです。
ファンとしては取れなかったチケットを売ってもらえるならありがたい話で、すぐにでも入金してチケットを送ってもらえるのを期待するわけですが、そこにつけ込むのが詐欺師。
実際持っていない、もしくは渡す気がないのに、チケット欲しさにやってきたファンからお金だけ踏んだくる悪質極まりない野郎です(口が悪くてすみません)。
騙される側に全く問題がないとは思いませんが、こういう悪質な詐欺師は潰されて然るべき。そいつのタマも握り潰してやりたいところですね(本当に口が悪くて申し訳ない)!
知らない人からチケットを買うときに注意すること
どうしても行きたいライブのチケットが取れなかった場合、他の人から譲ってもらうことがあるかもしれません。
その人がちゃんと最後まで取引をしてくれる人かもしれませんし、もしかしたらお金だけ受け取ってトンズラかます詐欺師かもしれません。
同じアーティストが好きな、信頼できる友達から買うことができれば一番良いのですが・・・知らない人からチケットを買う場合、何に気をつければ良いでしょうか?
相手方の名前や住所、連絡先を聞いておく
当然のことかもしれませんが、名前や住所、連絡先など、何かトラブったときに相手方に対してこちらからコンタクトを取れるように、身元を明らかにしていただくのは大切なことです。
「チケットを譲ってもらう側だから・・・」と下手に出る必要はありません。「お金とチケットの交換」という対等な関係でのやりとりなので、お互いに必要な情報は交換しておくべきです。
ただし気をつけないといけないのは、最初から騙すつもりだと「偽名を名乗る」「嘘の住所を伝える」ことをしてくる人もいるということです。
身分証を出せとまでは言えないし、実際にその住所に行って確かめるわけにもいきません。
でも、相手の名前や住所を聞いておくと、後々その人が嘘の情報を伝えてきたことの証拠にもなり得るので、全くの無意味というわけではありません。
ちなみに、相手から教えてもらった住所について、Googleマップで調べてみると良いかもしれません。
レンタルスペースや貸し倉庫など、実際に住んでいないところを住所として伝えてくる可能性もなくはないので、調べてみて不審に思ったら取引を即取りやめましょう。
取引の期日は予め決めておこう
万が一被害にあった場合、しっかりとやりとりの中で「いつまでにどうする」ということを決めていたかも重要になることがあります。
「〇〇日までにお金を支払うので、〇〇日までに発送してもらう」など、しっかりと期日を決めて取引しましょう。そうすることで、先方がチケットを送ってくる気があるのか、ないのかが早い段階でわかりますし、このやりとり自体が後々証拠としても使えます。
支払い方法は銀行振込がベター
直接会って取引できる距離であればそれで構いませんが、できない場合の方が多いと思います。
その場合は、銀行振込で支払うようにすると良いですね。銀行振込だと振込先情報を入力する必要があるので、相手方の口座番号や名義がわかります。
この口座情報を押さえておくことで、万が一逃げられたときに役立つことがあるんですよね。
何より、振込は支払う側、受け取る側に履歴が残り「確かに言われた口座に入金した」ことの証拠になるので、やはり銀行振込で支払うと良いかなと思います。振込の明細は必ずとっておくこと!
間違っても「アマゾンギフト券で支払って欲しい」「現金を郵送して欲しい(これ100%詐欺)」などおかしな要求をのんではいけません!
郵送方法は「簡易書留」で追跡番号を教えてもらう
郵送方法といっても色々あるのですが、オススメは郵便局が配達を受けてから届くまでの過程を記録してくれる「簡易書留」です。
あらかじめ簡易書留で送ってもらい、発送が完了したらすぐに追跡番号を教えて欲しいと伝えておきましょう。
もちろん発送されなければそもそも簡易書留でお願いする意味がないのですが、送ったら追跡番号を教えてね、と釘を刺しておくことで、先方がチケットをなかなか送ってこないのか、送ったが届いていないのかがわかります。
やりとりの内容を保管する
相手とTwitterのDMでやりとりをしているなら、TwitterのDMのスクリーンショットを撮ったり、LINEならLINEトークのスクショを撮ったり、とにかくやりとりの内容は必ず保管しておきましょう。
これは一番大事です。そもそも「チケットを譲りますよ」という話があったことを証明できなければ、それ以上追求することができなくなってしまうので、必ず最初のメッセージからスクリーンショットで残しておくようにしましょう!
ちなみに、掲示板などWebサイトでやりとりをしていた場合は、そのURLも記録しておくと良いと思います。
詐欺にあったことが発覚した場合
とはいえ、知らない人と取引をする以上、100%被害を防ぐことはできません。
絶対に被害を受けない確実な方法となると「知らない人との取引はしないでください」としか言いようがないのですが、それだと「100%の避妊をするためにはセックスしないことです」と言っているのと同じくらい無意味な議論だと思うんですよね(例えがアレですが)。
セックスだってするし、知らない人とチケットの取引をする機会だってあるかもしれません(規約は要確認)。
では、チケット転売詐欺被害にあってしまったことに気づいた場合、まずは何からすれば良いでしょうか?
ステップ1:相手の情報を整理する
まず一刻を争うのが、相手の情報ややりとりの保管です。
SNSや掲示板でやりとりをしていた場合、アカウントの削除やメッセージの削除で、証拠を消されることもあります。削除される前にできるだけたくさんの証拠や情報を集めた方が良いでしょう。
また、同時にSNSで「〇〇という人からチケット詐欺にあった」などと投稿し、同じく被害にあった仲間が出てくる場合があります。その場合は情報をシェアしながら、相手の情報を整理していきましょう。
ステップ2:事実確認と返金要求
次に行うべきなのは「ちゃんとチケットを発送してくれたのか」という事実確認と、その事実が確認できない場合の返金要求です。
まずは、相手に
- チケットを発送してくれたのか、発送したときの控えを見せて欲しい
- それができなければ返金して欲しい
旨のメッセージを送ります(全て逐一スクリーンショットを撮ります)。
「すでに送りましたよ」と返事があった場合、その控えや追跡番号など、証拠になるものを送ってもらうように依頼しましょう。それができなければ、返金を要求します。
その他どんな言い訳をされたとしても
- 発送した記録を送ってもらえなければ返金を要求
- 返金すらしてもらえない場合は「警察に相談してみます」と伝えること
が大切です。
また、できるだけやりとりは文字ベースで行うこと。これだとしっかりと写真やスクリーンショットに残せるので「あなたが返金を要求している」ことの証拠になります。
もし電話で話しましょう、などとなった場合は、ハンズフリーモード(スピーカーモード)にしておいて、ボイスレコーダーで録音しながら話すなど、証拠を残す工夫をしましょう。
腹立たしい話ではありますが、電話口が女性だと相手にナメられることが多いので、あなたが女性の場合はなるべく男性に話してもらうようにすると良いかもしれませんね。ただし、電話口では無用のトラブルを避けるために、冷静な口調と丁寧な言葉で話してもらってください。間違っても脅迫はNGです。
ステップ3:内容証明郵便で追い討ちをかける
内容証明郵便というのは、郵便局が「いつ」「誰が」「誰へ」「どんな内容の文書を送ったか」を証明してくれるサービスで、こういうトラブルが起こった場合や、訴訟提起の前の段階でよく利用されます。
簡単にいうと「あなたがお金を返して、という要求を出した事実とその日付」を郵便局が証明してくれる(証人になってくれる)ようなものです。
これをやっておくと、次のステップで紹介する「被害届」が受理されやすくなるのではないかなと思います。
とはいえ内容証明郵便には色々な書式の制約があり慣れていないと作るのも大変だと思うので、テンプレートを作ってみました。
チケット返金を要求するための内容証明郵便のテンプレートにアクセスして一旦ファイルを保存してください。ダウンロードの方法は、上のリンクをクリックしてファイルを開いていただき、画面右上にある「ダウンロード」ボタンを押してください(パソコンからアクセスしてください)。
保存できたらWordで必要に応じて編集してお使いください。Wordのソフトを持っていない方、ライセンスを持っていない方は、無料で使えるWord Onlineを活用すると便利です(テンプレートはWord Onlineで作りました)。
どう設定しても、謎に行数が20行に合わせられないのですが、内容証明郵便のレイアウトの規定はおそらく満たしていますし、ページ数も2枚でいけそうな感じなので、ひとまずこれを使ってみてください。。
完成したWordファイル(ファイル名末尾が”.docx”となっているもの)をe内容証明にアップロードして申し込みをすることで、インターネット上で内容証明郵便を送る手続きが完結します。
この辺りは少し難しいと思います。頑張ってください。どうしてもの時は、メールでご相談ください。
ご連絡はTwitterでも構いません↓
ステップ4:警察へ被害届を提出する
ここまでやってもダメなら、警察へ被害届を提出しましょう。ある程度証拠も集まっていると思いますし、内容証明郵便まで出してしまえば、さすがに受理されると思います。
被害届を出すと、警察の手で詐欺事件として捜査してもらえる(かもしれない)こと、犯人を逮捕できれば刑事罰を与えられること、といったメリットもあるのですが、それ以外にも大きなメリットがあります。
詳しくは次のステップ5でお伝えしますが、被害届を提出することで、さらにできることの幅が広がるので良いでしょう。
また、まだ相手方と連絡を取れる状況であれば、被害届を提出した旨をさらっと伝えてみると良いかもしれません。案外、態度を一転させて返金に応じるかもしれません。
※ただし、あまり語気を強めたり、迫るような言い方をすると脅迫罪にあたる可能性もあります。あくまで冷静に。
ステップ5:振り込め詐欺救済法の適用を受ける
さて、もうあの手この手、出し尽くしたかと思いきや・・・法律により、振り込め詐欺の被害にあった方は、一定の条件のもとで救済の手続きを受ける(振り込んだお金を返してもらう)ことができると規定されています。
それが、振り込め詐欺救済法というものです。
手続きをすれば振り込んだチケット代金を返金してもらえる可能性があるのです!
簡単にいうと、振り込みを行った金融機関に「自分が振り込め詐欺の被害を受けた」旨を伝えることで、相手方の口座を凍結させて、そこに残っているお金から被害額の一部または全部を返金してもらえる、という制度。
まどろっこしいこと言わずに、最初からこれを紹介できれば良かったのですが、ここまで順当にステップを踏んできて初めて使える手段なのでご了承くださいm(_ _)m
色々と返金についての規定があるのですが、警察に行って被害届まで提出したのであれば、詐欺事件として扱われるため、振り込め詐欺救済法が適用されます。
逆に、警察に行って被害届を出していない、出す予定がない場合は、詐欺事件として扱われないため、適用外になってしまいます。
被害届を出してから、金融機関に相談するようにしましょう。手続きや必要なものは金融機関に連絡すると教えてもらえると思います。まずは近くの窓口に相談に行くか、電話番号を調べて電話してみましょう。
ただし、振込先の口座から資金がすでに抜き取られていて口座残高がなかったり、その他色々な条件で返金がなされない場合もあります。100%お金が返ってくるというわけではないのでご理解くださいませ・・・!
ステップ6:少額訴訟もありだが・・・
これは最終手段になりますが、少額訴訟というのを利用することもできます。が、個人的にはここまではあまりオススメしません。
というのも、訴訟費用だけで高ければ1万円前後かかってくるのと、相手の住所を管轄している簡易裁判所へ申立てを行う必要があるのですが、現地へ向かうのに交通費と時間もかかってしまいます。遠方ならとんでもない金額です。
チケット代なので高くても1万数千円程度のものだとは思うのですが、それを返金してもらうために訴訟を起こすのは採算が合わないですし、メリットがあまり感じられません。
やるなら、被害者がたくさん集まって、訴訟費用を分担できる「集団訴訟」をやるくらいでしょうか。
さいごに
チケット転売詐欺の対処法について、結構マジメに説明してきましたが、最後はやっぱり逃げ切るやつもいる、ということです。
悪質性や常習性、被害件数や被害額などによっては、警察が本腰を入れて捜査して逮捕、詐欺罪で起訴・・・ということもあり得ますし、罰を受けることになります。
でも、被害にあった側が完全に被害回復できるかどうかというと、それは何ともいえないところではあります。
でも、被害を受けて何もせずに泣き寝入りしてしまうと、騙す側は味を占めて、どんどんエスカレートしていくかもしれません。できることをやって相手にプレッシャーをかけることで、少しでも詐欺師を減らすことに繋がるんじゃないかと思います。
注意事項、その他
僕は大学で法律を少し勉強しましたが、資格を持っているわけではありません。
法律や実際の手続きに関するお話などがたくさん出てきましたが、正確性を100%保証するものではなく、一般的な考え方とは異なる可能性があります。あくまで素人の意見として捉えてください。
また、相談を受けたり書類を作成する際にお金をいただくなど、非弁行為にあたることも一切いたしません。
それから、再度になりますが、この記事は「チケット転売詐欺の予防策、詐欺の被害にあった場合の対策を考える」という趣旨のため「チケットの取引ありき」で内容を作成しています。
しかしコメント欄にてsさん、フワさんよりご指摘いただいていますが、そもそも事務所やファンクラブの規約により、定価であっても他の方へチケットを転売・譲渡などすることが一律で禁止されているケースもあるようです。その点はアーティストや公演により違ってくることがあると思いますので、規約には抵触しないように注意しましょう。
追記:被害にあわれた方の体験談をシェアします
タイムリーすぎてびっくりしたんですが、この記事を公開してTwitterに投稿したところ、実際にチケット転売の詐欺にあわれた方が書いたとされるブログ記事がタイムラインを流れてきました。
実際に詐欺被害にあって、最終的には犯人が逮捕、起訴され、執行猶予つきの有罪判決を受けたという体験談です。参考までに、読んでみてください!
→チケットと詐欺と私